雨降り王子は、触りたい。




と、市川が箸を持つ手を止めた。

そして目を細めたかと思うと。



「やっぱりキスしたら、なおった?」



コテンと首を傾げて、そう言った。



「っな!!!!!」



何言ってんのこの男………!

身体中を巡る血液が一気に沸騰する。

みんなの前で何てことを!
恥ずかしいにもほどがあるんだって!!

男子の真ん中に座る三咲の顔も、トマトみたいに真っ赤になった。



「な、なんでわかったんだよ」



動揺しながらも、口を開いた三咲。

だけどそれは思い切り墓穴だった。



「やっぱりそうなんだ〜」



三咲のバカー!!!

にやつく市川のスネを、思い切り蹴った。

だけど市川の表情はだらしないままだ。