雨降り王子は、触りたい。




「ごほっ、ごほっ」

「え〜、あっやし」



茶化すような和佳の声。

私はお茶を飲むと、キッと2人を睨みつけた。

アスパラの硬さなめるなよ。
めっちゃ痛かったわ。覚えとけ……!

だけどのえるは鋭い目を向けている私のことなんて、気にも留めていないようで。



「付き合うまでめちゃめちゃ長かったよねぇ〜。ずっと前から両思いだったくせに」



やれやれ、と言わんばかりにそう言った。



「ほんとそれ〜」



のえるの言葉に共感したのは、市川だ。

私の前に座る市川は、イメージ通り洋風の小洒落たハンバーグ弁当を突いている。



……なんなの、みんなして。

時間かかったけど、かかった分いっぱい三咲のこと好きになったんだから。

結果オーライだもん。