雨降り王子は、触りたい。



………気まずい。
なんかすごく気まずい。

市川とラヴ・アラモードに並んでるのを三咲に見られたのも、萌絵ちゃんと言い合いみたいになったのも、色んなことが重なって、気まずい。

しかも誰も喋ってくれないし。



沈黙が続く中、隣を歩く三咲にチラリと目を向ける。

『いや、あんたと話そうと思って。もしかしたらここにいるかもって』

────三咲、萌絵ちゃんに何話すつもりだったんだろ?

私と市川、いてもいいのかな。



……っていうか、さっきの聞かれてないよね?

『私はあの瞳に映って恥ずかしい姿でいたくない』

自分の口から出たものとは思えないセリフ。

………恥ずかしすぎっ!!!

思い出したら、頭から湯気が出そう─────なんて。
心の中で騒いでいると。



みんなが足を止めた。

どうやら目的地に着いたらしい。