雨降り王子は、触りたい。




逃げるように下を向いた、萌絵ちゃんの目。

だけど、私は逸らさない。



「好きなんだとしたら傷付けないでよ。脅すみたいなの、おかしいと思わない?三咲の純粋なところ、利用しないで」

「純粋って」



バカにしたように言い捨てる萌絵ちゃん。

……私は、こんな風になりたくない。



「私はあの瞳に映って恥ずかしい姿でいたくない」



冷静を装っていたはずなのに。

気が付けば沸騰したままの温度で、言葉を放っていた。



『雨宮のその暑苦しさは、捻くれてる俺にはちょーどいい。』

─────そう、三咲に言われたことがあった。

その時はピンとこなかったけれど。

今、思う。
多分私、三咲のことになると熱くなってしまう。