雨降り王子は、触りたい。




久しぶりに真正面から顔を見て、言葉を交わして。

気持ちが高揚するのを感じる─────と。



「………なんでだろ」



雨宮は急に、目にいっぱいの涙を滲ませた。

……なんで。
そんなの、こっちが聞きたいよ。



「……とりあえず出るぞ」



店を出た俺と雨宮は、人気のない公園へたどり着いた。

普段どちらかというと気の強い雨宮が泣くと、調子狂う。

いきなりだったから、なおさら。