雨降り王子は、触りたい。




……留衣、好きだろうな。
一口一口大切そうに食べる姿を頭に浮かべる。

─────すると。



「三咲、好きそう」



絃ちゃんの声が耳を通った。

俺はぱちぱちと瞬きを繰り返す。

俺と同じこと、考えてる……。



……やっぱり絃ちゃんしか、いない、と。
改めてそう、思った。

留衣の体質をなおせるのは、きっと絃ちゃんしかいない。



初めて2人が話しているところを見た時はびっくりしたけれど。
それよりもとにかく、うれしかった。

留衣が楽しそうに女子と話す日が来るなんて、思ってもみなかったから。



罪悪感から解放してほしい。
初めはそんなことばかり考えていた。

だけど今は少し、違う。

留衣には本当に好きな人と、幸せになってほしい。