雨降り王子は、触りたい。





……市川、萌絵ちゃんと三咲のこと知らないのかな?

三咲が萌絵ちゃんのことを好きで、それを萌絵ちゃんがフッたこと。

それが原因で、三咲の体質が変わってしまったってこと。



そんなことを考えながらも、ひとまずは質問に答えようと、ゆっくりと口を開く。



「この前、三咲とラヴ・アラモードに行ったんだけど、そこの店員さんが萌絵ちゃんだったの」



……ゆっくりと話し始めたはずなのに。



「それで急に三咲、涙流して。帰っちゃって」



なぜだか私の口調は、どんどん加速する。



「次の日萌絵ちゃんが学校に来て、話があるって言われたの。」



なんでだろう。
坂道を転がり落ちるみたいに、止まらない。



「それが三咲の話で────」

「うん、わかった、落ち着いて絃ちゃん」