雨降り王子は、触りたい。




昨日の夜、段ボールを運ぶのを手伝ってもらったことを思い出して。

ベッドの中でまたドキドキと胸が苦しくなった。



不意打ちの優しさ、綺麗な横顔。

文化祭一緒に回れたらな、なんて。

一丁前に妄想を膨らませていた。



だけど実際、私は誘う勇気なんてない意気地なしだ。

だってそんなお願いをして、もしも自分の気持ちがバレてしまったら。

今の関係が、壊れてしまうかもしれない。

それはかなり…困る。



「…はぁ」



裁縫道具を職員室で借り、とぼとぼと歩いていると。



「……えっ」



あるものが目に飛び込んできて。
私は大きく目を見開いた。