雨降り王子は、触りたい。








文化祭当日。

海底レストランは順調だ。

お客さんの入りもいいし、反応もいい。

衣装もそうだけど、内装や料理にもこだわった甲斐あって、クオリティが高いとたちまち評判は広まった。



唯一残念なものといえば。

似つかわしくないドレスを纏う、私だ。



海に溶け込むようなエメラルドグリーンのドレスに、貝殻のピアス、ヒトデの髪飾り。

こんな煌びやかな衣装、私が着こなせるわけがない。



いざこのドレスを目の前にしたときは、どうやって逃げようかと本気で考えたけれど。

和佳とのえるに無理矢理着せられた。

どうせ抵抗したって本気モードの2人には敵わなくて。

諦めた私はもう、自分のド派手な格好のことは忘れて過ごすことにした。