雨降り王子は、触りたい。




「そ、そっか…」



優しい三咲は、本当に心臓に悪い。

ドキドキしすぎて苦しい。

苦しくて…息が詰まる。



結局私のもともと持っていた段ボールは市川が持ってくれて。

和佳の段ボールを私が半分持って、4人で教室に戻ることになった。



「文化祭楽しみだね。三咲のクラスは何やるんだっけ?」

「クイズ大会と、ダーツとか色々。あんたのクラスに第一候補取られたからね」

「あー、そっちもコスプレ喫茶したかったんだ。ごめんごめん。でも三咲、コスプレとか嫌そうじゃん」

「嫌に決まってる。心の底からよかったわ。」



フッと笑った三咲。

その横顔は美しいEラインを描いていて。

…こんなに綺麗で優しい人、女子はみんな好きになっちゃうんじゃないかな。

いくら冷たくされたってそれでも好きだって思ってる人、いるよねきっと。

そんなことを考えてズキズキと、さっきまでとは違う苦しさが心臓を襲う。