雨降り王子は、触りたい。




まぁでもこんな機会ないし。
誰も私のことなんかマジマジと見ないだろうし。

自分に言い聞かせていると、突然のえるが声を上げた。



「うわっ!!!」



その視線の先にいるのは。

ゆるパーマ、金髪、銀髪。

少し距離はあるけれど、わかる。

きっと、いつもの男3人組だ。



今日はまだ、三咲と顔を合わせていない。

このまま歩けば、今日初めてすれ違うことになる。

ドキドキ。胸の高鳴りを感じていると。



「…ごめん、パス!」



のえるが言った。

そしてあろうことか、自分の持っていた段ボールを私の箱の上に乗せて。



「え、ちょっ…!」



あっという間に、砂煙を巻き上げ去って行ってしまった。