雨降り王子は、触りたい。




ホームを抜けてすぐの通路で、俺は足を止めた。

体質の、こと…。

予想外の答えに、一瞬目を泳がせた。



……やっぱりチカ、まだそんな風に思ってたんだ。



「だからチカのせいじゃないって。」



これまでも何度か謝られて、その度にそう言っている。

なのにチカはずっと、もう何年も俺の体質が変わったのは自分のせいだと言い続ける。

あれは本当に事故みたいなもので、チカは悪くないのに。



「もうほんと、謝んないで」

『でも…』



チカの返答は、歯切れが悪い。

たしかにあんなことがなかったらって、思うこともあったけど。

自分が悪い。
隙のあった自分が悪いんだ。