雨降り王子は、触りたい。




画面の上にはチカから受信したメッセージが表示されて。



【今どこ?】



…やばい。
勝手に帰ったから、怒ってるのかも。

メッセージを開いて、返信を打つ。



……電話の方が早いか。

結局打った文字は全部消して、待合室から出た。

クーラーの効いた空間にいたせいか、外の空気が余計に蒸し暑く感じる。



一息ついて、通話ボタンをタップすると。



『もしもし』



秒で聞こえたチカの声に、焦る俺。



「…あー、チカ。ごめん。」

『別にいいけどー。今どこ?』



そう言ったチカの声色がいつも通りで、安堵のため息を溢した。