雨降り王子は、触りたい。




「今日…話せてよかった。」

「………おー。俺も。」



素直になるのは、難しい。

一歩を踏み出すのはもっともっと、難しい。

だから…今はまだ、このままでいい。

すれ違うたびに言い合いをして。

三咲が困った時は助けるから。



だけどいつか、もう少し。
もう少し、三咲に近付きたい。

そしてまた、あの手を─────。









『簡単に触らせないで。』



────口に出してどうすんの、俺。
そんなこと言ったって困らせるだけなのに。