終わらせたプリントを手に職員室へと向かう。
窓から運動部の活気ある声が聞こえてくるけれど、校舎の中は人気がなく静かだ。
こんな時間まで残ることないから、新鮮だな。
そんなことを考えながら足を進めていると、前から人が歩いてくる気配を感じる。
────ビクッ
反射的に肩が反応してしまったのは、その男子生徒の髪色が金色だったから。
びっくりした…。アイツかと思った。
金髪男子とすれ違った後、はぁっと溜息が溢れる。
なんか私、三咲のこと気にしてるみたいじゃん。
ほんと、ムカつく。
………だけど。
もし女嫌いって話が本当なんだったら、三咲があぁいう態度になるのは仕方ないのかもしれない。
いや、だとしても無視はナシだと思うけどね?
