雨降り王子は、触りたい。




「はぁ〜美味しすぎる…」

「うめー!!!」

「おいしっっ」



みんなが口々に称賛する中、三咲は静かだった。

パフェを大切そうに口へと運んで、目を瞑る。
それを黙々と繰り返している。

三咲って、本当に甘いもの好きなんだな。

わかりやすいその様子に、思わずフッと笑いが溢れた。





「トイレ行く」



みんながパフェを食べ終えたタイミングで口を開いたのは、三咲だった。

三咲が座っているのは、壁側の席。
つまり1番奥の席で。

ソファ席のため、男子はロケットえんぴつのように、手前の市川から順に席を立つ。

ソファ席って、こういうときややこしい。