雨降り王子は、触りたい。




「……行くよね?」


なかなか返事をしない私に、三咲が不安そうな声を零した。
ハッとした私は、コクコクと首を縦に振る。

ドキドキしてる場合じゃないんだって…!



「えー!はやく言ってよ!!」



つんざくような声。
振り返ると、そこには想像通りニマニマと悪い笑みを浮かべる和佳がいた。



…体、あっつ。

ダラダラと汗を流していると。



「えー、でものえるたちと寄り道して帰らないのぉ?」



ようやく、和佳の背後からのえるが姿を現した。

ちょこんと登場した子うさぎちゃんに、杉山の目は一瞬にしてハート型になる。



「寄り道しようっ!」

「や、のえるあんたに言ってないし…」