雨降り王子は、触りたい。




「絃ちゃんと留衣、今日約束してんじゃなかったっけ?」


別に大したことじゃないし、隠すほどのことでもない。

だけど私にとっては少し恥ずかしくて。

…消えてしまいたい。

予定外の盛大なバレ方に、私は白目を向いた。

……こうなるんだったら、初めからちゃんと話しておくべきだった。



「そうだってば。」



三咲は溜息混じりに言うと、確認するかのようにこちらに目を向けた。



「な?」



バッチリ目が合うと、それが火種となりどきりと心臓をかき鳴らす。