雨降り王子は、触りたい。




「そんな怯えないで!隠れないで!!」

「こわいぃ…」

「怖くないよ!出ておいで!!」



……いや、本物のうさぎじゃないんだから。
手招きしたって出てこないでしょ。



私が足を収めたローファーでコツンと爪先を鳴らすと、杉山はようやく私の存在に気が付いたようで。



「…あ、絃ちゃんじゃん!なになに、この可愛い子と友達なの?」

「んー?…さぁ」



のえるの気持ちを汲み取って、しらばっくれてみる。



「や、確実に一緒に帰るって感じじゃん!…っていうか」


杉山は何かを思い出したようで、私と三咲を交互に見るとまた大きく口を開いた。