冷めない熱で溶かして、それから。



「芽依、お待たせ……って、あれ?この後輩たちとは知り合いなの?」

「あっ、璃花子ちゃん……!」


 戸惑っていると、購買でお昼を買い終えた璃花子ちゃんが私のもとへとやってきた。

 思わず名前を呼んだけれど、いま璃花子ちゃんは後輩って言った……よね?


「璃花子ちゃん、いま後輩って言った?」
「うん、言ったよ。だって上履きの色、一年の青じゃん」


 上履き……!
 すぐさま視線を彼らの上履きへと移す。

 本当だ、青色!
 てことは彼らは私より歳下……先輩じゃなかったの⁉︎


「え……じゃあもしかしてこの子、先輩……?」

 衝撃の事実に対し、津田せんぱ……いや、津田くんもおどろいていた。


「おい凪!お前知ってたな⁉︎」
「……ああ、だから敬語使われてたのか」

「いやなに納得してんの⁉︎ほんっとにすみません!勝手に同級生だと思ってて……!」


 津田くんは必死に私に謝罪してきた。
 先輩に見えないのは承知だけれど……うう、やっぱり悲しい。