冷めない熱で溶かして、それから。



 私、メイドの格好しているし……。


「あ、の、いますぐ着替えるね……!」
「そのあとはどうしますか?」

「どう……」


 せっかくだから松野くんとまわりたい……けれど、そんな勇気なんてない。

 ただ、この気持ちは変わらないから──


「松野くんと、一緒にいたい……です」


 いまの距離感じゃ物足りない。
 もっと近づきたい。

 過去に囚われて前に進めなかったはずなのに、気づけばこんなにも欲が出てしまうほど、松野くんのことが好きになっていた。


 認めるしかない。
 自分の気持ちをこれ以上、隠せそうにないから。


「……ん、わかりました。せっかくなんで何か買ってふたりで食べましょうか」

「うん!」

 私たちは一度、別れる。
 私が着替えている間、松野くんは食べ物を買ってきてくれるようだ。

 合流場所は、以前ふたりでこっそり会った家庭科室。