冷めない熱で溶かして、それから。



「先輩は俺と会いたいって思ってくれてなかったんですか?それは寂しいです」

 松野くんは本当にしゅんと落ち込んでしまい、慌ててそんなことないと否定した。


「ただ、私なんかが松野くんの時間を奪うなんて……松野くんと一緒にいた女の人たちのほうが、松野くんとお似合いだったし……」

 つい余計なことを口走ってしまったと思ったときにはもう遅く、すべて口に出してしまっていた。


「そんな言葉、俺が喜ぶと思ってますか?」
「……っ、だって」

 まるで拗ねている子供みたいだ。
 私のほうが先輩らしく振る舞うべきなのに、恥ずかしい。


「俺は先輩以外、興味ないんで。今日も勝手についてこられたって感じで」

「……うん」
「あー、もう……そんなかわいい顔しないでくれませんか?」


 突然の怒り口調にびっくりして顔を上げる。
 松野くんは私と目が合うなり、パッと顔を背けてしまう。

 どうしよう……面倒な女だと思われて嫌われちゃった……?