その出来事が、中学を卒業して、高校に入る頃。高校は不良校で有名なところに行き、そこで優馬や迅たちと出会って族に入らないかと誘った。


それからは順風満帆な生活を送っていた。


だけど、高校二年に上がって、少しした頃。両親が離婚した。俺は父さんに引き取られ、それと同時に夏休みの間に引っ越すことが決まった。


俺は嫌だったけど、一人暮らしができない俺はしぶしぶこの街に引っ越してきた。


そこで………愛華と出会ったんだ。



***



「俺は、最低なんだよ。ケンカしかできなくて、ずるくて弱い人間。あの頃から一ミリも変わっていない」



俺の過去のことを話終え、何も変わっていない自分が情けなくなる。


この街に引っ越してきて、愛華に再会できたのは嬉しかったけど俺のことを覚えていないという現実をつきつけられた。


まだ、愛華は記憶を失ったままなのだ。



「そんなこと、ないよ。秋葉くんは強くて……かっこいいよ」