混乱しているのか頭を抱えて俺を見る。
あぁ、やっぱりこのことを話したのはまずかったか。後悔しながらも俺は話を続けた。
「そうだ。その………事件には俺も関係している。今は言えないが間違いなく、それは俺のせいだ。だから愛華は覚えてなくて当然なんだよ。俺が………最低なことをしたから」
「え、え、待って。話についていけない。もっとわかりやすく話して」
「ごめん。これ以上は言えない。言ったら、きっと愛華が壊れる。そんな愛華は見たくない」
「…………」
これは俺のわがままだ。自分で犯した罪なのに、壊れて欲しくないから、なんて自分勝手な心配して。愛華に………嫌われたくなくて。
俺は弱いままなのだ。
「それで?」
「それでって。愛華、俺のこと、嫌いにならないのか?」
愛華の反応に驚く。この話をしたから嫌われると思っていたから。もちろん、その覚悟の上で話をした。



