【太陽side】
やっぱり愛華の記憶は………まだ戻ってねぇか。
質問攻めしてくる愛華を見つめながら心の中でため息をつく。
俺のことは………もう思い出したくない存在なのか?
そうであれば俺は………どうしたら愛華を守れるんだ。
「愛華は俺と幼稚園の頃、同じ組にいてよくちょっかいを出てたんだ」
「…………」
無理に記憶をこじ開けるのは良くないとわかっていても俺は話した。
どうしても思い出して欲しくて。
だって、愛華は………俺の………。
「そう、だったんだ………」
愛華の声にはっと我に返る。その申し訳なさそうな顔にぎゅっと胸を締め付けられた。
違う………愛華が悪いわけじゃない。
俺が悪いんだ。
「それで………あることがきっかけで愛華は記憶を失ったんだ」
「記憶、を?私が忘れてたんじゃなくて?記憶がなくなったの!?」



