クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!


どうして………幼稚園の頃の記憶はないのか。この時ばかりは自分の記憶力のなささに呆れる。



「………まだ、思い出せないか」


「……………え?」



まだ?
まだってどういう意味だろう。私の過去と何か関係しているの?


いつもの余裕な秋葉くんはそこにはいなくて珍しく切羽詰まっていたようだ。



「俺が、わかるか?」



もう一度念を押すように強く訪ねる。



「…………ごめん、やっぱりわかんない。ねぇ、教えてよ。私と秋葉くんがどんな繋がりがあるのか。今回の騒動もそうだけど、なんで秋葉くんは暴走族に入ったの?そもそも、なんで私のいる学校に転校してきたの?」



堰を切ったように聞きたいことが次から次へと溢れ出す。


先程までの混乱状態が嘘のようになくなって、今度は私が質問攻めをする格好になった。



「愛華、落ち着け。ひとつずつ答えていくから。な?」



秋葉くんは私をなだめると私の質問に答えてくれた。