「はーい。愛華ちゃん、じゃーねー」 鹿野くんがお気楽そうに手を振るので私は帰ることにした。 一旦帰って頭の中を整理したい。 今日はいろいろありすぎたのだ。 「わかった。俺が送ってく。チェーンメールのことは任せた」 「了解です」 「愛華、帰るぞ」 「う、うん」 私はトートバッグを肩にかけ直してぺこりとお辞儀をひとつしてから部屋を出ていった。