「ついたぞ…………って、愛華、大丈夫か?」



あれからしばらくバイクで走り、気づいたらどこかの倉庫の前にいた。


私は…………バイクなんて乗るのは初めてでフラフラ状態。込み上げてくる吐き気を押さえるのが精一杯だ。


うっ………バイクって、こんなに激しい乗り物だっけ?乗ったことなかったからすごく……気持ち悪い。



「だ、大丈夫………うっ」



秋葉くんはそっと私を下ろしてヘルメットを脱がせてくれた。



「おい、顔真っ青だぞ」


「うん………ちょっと、乗り物弱くて……酔いやすいの」


「は!?それ、ほんとに大丈夫か?悪い、いきなりバイクに乗せて。あそこから離れないと愛華が危ないと思って」



申し訳なく謝る秋葉くんは頭をポリポリかきながら私を見ていた。



「いや、助けてくれてありがとう………ところで、トイレってどこにある?」


「トイレ?トイレはそこの角を曲がった先だけど………愛華!?」