クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!


別に言ってもいいんだけどなんか、めんどくさいことになりそうだし。


あれから秋葉くんとは話していない。


授業中もじっと見てくることもなかったし、名前を呼ばれることも無い。


それはそれでありがたいんだけどなんか物足りない。


どうして、そう思うんだろうーー。



「あ、ねぇ、聞いた?秋葉くんの噂!」


「噂?」



チラッと秋葉くんを見ながら考え込んでいるとコソッと耳打ちしてきた。


紅葉はほんとに噂とか好きだなぁ。



「そう。秋葉くんってさ、見た目怖いじゃん」


「うん。まぁ………」



怖いっちゃ、怖いかな。


今は全然そんなふうに見えないけど、初めてあった時は怖かったな。



「それでね?クラスの女子が話しているのを聞いたのよ!」



紅葉は興奮したように机をバシバシ叩く。


ああ、そんな叩いたら手が痛くなるよ。


そんなどうでもいいことを思った。