クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!


ドキッ。


その笑顔にドキッとしたのは私だけの秘密です。



「はぁー………秋葉くんといると心臓に悪い……」



五十嵐くんとかと一緒にいても何も感じないのに秋葉くんの隣にいるだけでドクドクと心臓が騒がしくなる。


なんなんだろう。
この気持ちは。



「まあ、悪い人ではなさそうだな」



見た目が怖いだけで意外と優しいのかも。


秋葉くんともっと仲良くなりたいな。



「ただいまーー」



秋葉くんのことを考えながら誰もいない家の中に入った。



***



数日後のお昼休み。


授業が終わった教室はザワザワと騒がしい。



「ね、それから秋葉くんとはどうなったのよ」


「どうって言われても………特になんもないよ」



紅葉は身を乗り出して聞いてくる。この間、あんな相談をしたせいかあれからしつこく聞いてくるようになった。


あの日………秋葉くんと一緒に帰ったことは紅葉には言っていない。