私を座るように促すと紅葉は引き出しの中からいろいろと取り出す。
部屋をぐるりと見渡すと全部ピンク色で統一されていてとても女の子らしい部屋だった。
紅葉の家に何度か遊びに来たことあるけど……。女子力高すぎ!
「紅葉、相変わらずピンク好きだねぇ」
「んー?だってピンクは元気くれるもんね。ピンクを見てると頑張ろうって思える」
「………すげぇ……」
ピンクなんて私には似合わない色だと思っていたからそんなこと考えたことなかったよ。
いつも暗い色ばかりだったから。
「はい、じゃあ、可愛くなる覚悟はいい?」
「うん」
メイク道具やら、洋服やらを用意し終わったのか、私を見てにやりと笑う紅葉。
………な、なんか怖いんですけど。
「愛華は磨けば可愛いんだから。もっと自分に自信持ちなさい」
お母さんのように安心させてくれる言葉をかけてくれた。
決して自分が可愛いなんて思わないけどお世話にも嬉しい。



