「ありがと、紅葉」


「えへへ。一度言ってみたかったのよね〜。こういうこと」


「…………」



なるほど。
だから私よりも楽しんでるのか。


私は紅葉を見ながらお弁当を食べ始めた。



***



「お、お邪魔します……」


「あ、やっときた!上がって!」



紅葉とクリスマス・イブについて話した日から3日がたった。


私は何とか太陽とクリスマスに出かけることを約束して、今日の午後から会う予定。


ドキドキと緊張しっぱなしの心臓は今にも口から飛び出そう。家にいても落ち着かないから早めに紅葉の家にお邪魔することになった。



「さー、入って入って」


「紅葉ー………不安だよー」


「ハイハイ。そういうのは後で聞くから。まずは愛華を磨かなきゃ」



紅葉に案内され、ひとつの部屋に入る。


………すごい、可愛い………。



「愛華ー、適当に座っててー。いろいろ準備してくる」