「愛華……ありがとう」


「ううん、私こそありがとう。守ってくれて」



太陽を見てふふっと笑う。ここまでいろいろ回り道をしてきた。だけど色んなことに気づかせてくれたのは太陽。


私の………大好きな人。



「………なぁ、キスしてもいいか?」



ぼーっとしていると突然そんなことを聞いてくる。



「は!?キス!?」


「ダメ?」


「…………」



ダメに決まってるでしょ。私は今は……してほしくない。



「今は………ダメ」


「………そっか」



しゅん、と効果音がつきそうなほど肩をすくめる。うっ、そんな顔しないで。


捨てられた子犬みたいな顔しないでよぉ……。



「また……今度ね」



恥ずかしかったけど今の思いを精一杯伝えた。今度、私がちゃんとキミに思いを伝えた日に……とっておきたい。



「本当か!?」


「うっ、や、やっぱ嘘!」


「えー、どっちなんだよ」