「うーん、どうしようかな。とりあえず、縛っておくか」



ニヤッと笑うと私の腕をつかみ、ガムテープらしきものでぐるぐると巻かれる。



「いや、離して!汚い手で触んないでよ!」


「ちょーっと黙っててもらえるかな?大人しくしていたらなんにもしないから」



ヤンキーはそう言って、ナイフをポケットからわざとらしく見せつける。



「ひっ………」


「そうそう。それでいいんだよ。おい、お前ら、この女を秋葉のとこへ行かせろ」


「「ウッス」」



ナイフを見て動けなくなった私をほかのヤンキー達が取り囲み、無理やり立たせると、歩くよう促された。


ひたすら歩いているとひとつの集団が目に入る。しかも太陽を取り囲んで一斉に襲っていた。


………っ!



太陽は私を見つけると何かを叫んでいる。だけどここからは遠くてあまりよく聞こえない。


しばらくすると………複数のバイクがBLACKCATSの間をぬって太陽をかばうように停車した。