「当たり前だろ。敵の情報を知るのも総長の務めだ」
………って言っても名前を調べたの夏樹だが。
敵チームに興味がサラサラない俺はBLACKCATSの総長はおろか、幹部の名前は全然知らない。
だけどいつか潰さなきゃいけないチームだったので愛華が狙われた時点で夏樹に調べてもらった。
「ふん、生意気だな。まぁ、いいか。全国No.1の総長だかなんだかやっているつもりだろうけど、その名誉は俺がいただくんだからな」
………やっぱりコイツらの狙いは全国No.1の座か。
薄々気づいていたものの、全国No.1なんて正直どうでもいい。
俺は愛華さえいればいいのだから。
呆れたため息がこぼれる。
「俺はお前を倒して、全国No.1を奪う!行けっ!お前ら!」
どこかで聞いた事のある言葉を言った後、周りにいるやつらに声をかけた。
ーうぉぉぉおっ!
雄叫びをあげながら俺に突進してくるBLACKCATS。