クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!


それからしばらくシャーペンをノートに走らせていると、


ートントン。


誰かに背中を叩かれ、イヤホンを耳から引っこ抜いて後ろを振り向く。


そこにはお母さんが私を笑いながら見ていた。



「びっくりしたぁ………」


「勉強中ごめんね。何度も声をかけたんだけど全然気づいてくれなかったから勝手に部屋に入っちゃった」


「………ごめんなさい」



大音量で音楽を聞いていたせいかお母さんの声は全く聞こえていなかった。



「………で?なんか用事でもあるの?」


「うん。お母さん、これから友達とお出かけするから、お昼適当に食べててほしいの」


「え、もうそんな時間!?」



お昼、と言われて時計を見ると時刻は午前11時30分をさしている。


お母さん、出かけるって言ってたの、すっかり忘れてた………。



「わかった。気をつけてね」


「ありがとう。じゃ、家の事、頼んだわよ」