紅葉の反応に戸惑いながらも自分の気持ちを口にする。


そして、思い出す。


あの日のことを。



「それが愛華の答えじゃん。ドキドキしたんでしょ?秋葉くんに」


「………うん」



前からドキドキすることはあってもいつもは一過性のもので長くはなかった。


でも、今回のキスは………今でもドキドキする。


太陽のことを考えただけでも。



「それがどうしたの?」


「それがって……あんた、本当に鈍感ね。自分の気持ちにも気づいていないなんて」



気持ち……。


私って……、



「太陽のことが好き、なのかな……」



今まではぐらかしてきたこの気持ち。本当は前から気づいていた。認めるのが怖くて、気付かないふりをしていた。



「そうでしょ。どう考えても。……ついに、愛華も初恋かー!なんか寂しいよー……」


「え、なんで紅葉が寂しがるの?」



しくしくと泣く真似をする紅葉をじとっと見る。