太陽に見つめられると……安心する。
「愛華………」
太陽は私の名前を呼ぶと、ぐいっと顔を引き寄せた。ドアップになった太陽の顔は、触れそうなほど、近い。
どうしたんだろう………私。
いつもなら嫌だとか、逃げなきゃとか思うのに……今はむしろもっと私を見てほしいって思う。
太陽は………何がしたいんだろう。
「た、太陽…………んっ!」
太陽の名前を呼んだけど途中で遮られてしまった。
その理由は………。
くちびるが、塞がれたから。
先程、五十嵐くんにキスされたような同じ状況だけど……太陽は全然違った。
太陽のキスは、甘くて、とろけそうで。優しいけど少し強めな、そんなキス。
私は……そのキスを抵抗しないで受け止めた。
目をつむって、くちびるに残る暖かい温もりを感じていた。
長く感じたけどくちびるが触れたのはほんの一瞬だったと思う。