金曜日。


私は太陽に連れられてあの暴走族のたまり場に来ていた。


この前みたいに太陽のバイクに乗せられてきたはいいものの、まだバイクに免疫がない私はフラフラ状態。



「大丈夫か?愛華」


「うん、大丈夫………」



心配そうに太陽に顔をのぞき込まれ、体を支えてくれる。


かなり恥ずかしい格好だがそんなことは気にしていられない。



「もう、バイク苦手……」


「少しの間だけ我慢してくれ。愛華を守るためなんだ」


「…………うん」



そう言われちゃあ頷くしかないじゃん。太陽の真剣な目にやられてドキッとする。


おぼつかない足取りでドアまで歩き、中に入る。


ドアを開けると前みたいにカラフルな頭の人はいなかった。



「あれ?今日は人いないね」



不思議に思い、首を傾げる。


てっきり今日もいるもんだと思って身構えていたのに。だけど同時にほっとした。