(短編)キスだけで我慢できるなら。


そっと手を握られた。


先生の手は意外に冷たかった。


「それが本音?
先生は私がそんなに弱く見えるの?」


「はい、そう見えますよ。
中谷さんはとても繊細な子です」


「だから、私と付き合うと言ってくれたの?」


「うーん、そうですね。
中谷さんに脅された時は、なんだか色々と考えてしまって。
先生にも悪い気持ちが芽生えたのかもしれません」


「悪い気持ちって何?」


「いたいけなJKに抱いてはいけない気持ちです」


「エッチな気持ち?」


「身も蓋もない言い方をしますね」


「別にいいのに、それが狙いなんだから。先生を色仕掛けで落とす作戦なんだもん」


「君はほんとに面白いですね」


先生はおかしそうにクッと笑う。