(短編)キスだけで我慢できるなら。

先生は時々、息継ぎをするタイミングを与えてくれて。


彼の大きな手は私の背中を優しく撫でてくれていた。


その気遣うような眼差しに何度もときめかされた。


卒業するまでキスだけって言われたけれど、こんなとろけるような瞬間を共有できるならきっと幸せだろうなって思う。


私は乱れた息を整えた後に、いたずらっぽく笑ってこう言った。


「先生、本当は私にベタぼれなんでしょ?」


私、知ってるよ、先生が誰より優しい人だってこと。


「……」