"看護婦「この写真はあなたが持っていって下さい。メイ様も喜びになります」"

僕は額から写真を出して裏を見てみた。

大きく

"ツバメになって空を飛んだ"

と書かれていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


僕はメイが再び町に来たときメイに気付いていた。

だけど笑顔で強気だった彼女とあまりにも違くて信じたくなかった。


"僕はメイの翼になんて、なれてやしなかった"



暫く動く事ができなく、ずっと写真の字を見つめていた。


写真の裏の一番下に弱々しく滲んだ字を見つけた。

"もう飛べなくなって・・・た。いつか・・・・・またツバメになって空を飛べるかなぁ・・・"


"ポッポー"

警笛とともに、電車は発車した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ベンチに一人残したまま。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「あたしね、翼と一緒ならツバメになって空だって飛べるんだ」





いつかの声が聞こえる。