「え...ちょ、何してんの?」
柵の向こう側にいる君に思わず私は声をかけた。

「何って...自殺だけど?」
君は素っ気なく答えた。

「こんなところに立ってんだから自殺しようとしていることくらいわかるでしょ。」
「いやまあそうだけど...」
「てか君こそこんなとこで何してんの?」
「えっと...」

私はすぐに答えられなかった。
見ず知らずの人に「自殺するんだ」なんて軽々しく言うなんてできない。
けど言ったところでどうせ死ぬかと思ったらどうでもよくなった。

「君と一緒だよ。」
「は...?」
「だから、私も自殺するってこと。」

少し戸惑った様子の君に私は思わず笑ってしまった。
だってさっきまで素っ気なく接してきていた君がおろおろしていたら面白くもなる。

そんなことを考えていると、君がこんな質問をしてきた。

「君、やり残した事とか無いの?」

この質問が、私たちの未来を大きく変えることになった。_______________