寝る前に、佐々木さんからLINEが来た。
「今日は、ありがとう。また、誘ってもいい?」
「こちらこそ、ありがとうございました。また、ぜひ。」
「おやすみ。」
「おやすみなさい。」
胸がギューっとなり、なかなか寝れなかった。

佐々木さんからの『また』がないまま、カフェにも来なかった。夏休みが終わり、秋になった。

夏休み前と同じ生活が戻っていた。
ゆりあには、「自分から誘えば?」と言われるが、『嫌われたかも』と思いできないでいた。

ハロウィン時期になり、周りは装飾されていた。
そんなある日、佐々木さんからLINEが来た。
「久しぶり。佐々木です。覚えてますか?」
すごく嬉しかった。胸が弾んだ。
「覚えてます。」
「あのあと、いろいろあって忙しくって連絡できなかった。
 落ち着いたので、また、会いたい。」
「はい。」
「よかった。LINE来ないから嫌われたと思った。いつ、大丈夫?」
「木曜日なら・・・。」
「金曜日は空いてない?」
「空いてます。」

『10月26日。私の誕生日。嬉しい。』

「じゃあ、金曜日。何時ごろ?」
「学校の後なので、17時以降なら大丈夫です。」
「じゃあ、17時に迎えに行くね。この前降りたところでいい?」
「はい。」

『やった~会える。』
すぐに、ゆりあに言い、二人で盛り上がった。
バイト中に優希ちゃんにも話した。
「よかったじゃん。最近来なかったもんね。しかも誕生日じゃん。」
「うんうん。嬉しい。誕生日は向こうは知らないよ。」
「告白しなよ。」
「そんなんできないよ。誘うこともできないのに。誕生日に振られたくない。」
「もう。」
優希ちゃんに、呆れられた。