【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

八雲くん…。





いつもの依乃里ならここで言い返しているところだが、八雲のその真剣な表情に一切の迷いのない気持ちに何も言えなくなった。




私も先輩に告白した時は同じくらい真剣な気持ちで向き合っていた。




緊張して胸の鼓動が苦しくなるほど早くなって…感情を伝えることは勇気のいるもの。




私の気持ちは揺るがないけど、八雲くんの気持ちも大切にしたい。





だから今回だけは……。





「いいよ。クリスマスデートしても」




あなたとクリスマスを共に過ごします。





少しは気分が晴れるかもしれない。それに気持ちに決着をつけたい。





そうすれば変な噂だって無くなる。






「なら明日な。場所とか時間は後で送る。スマホだして」





連絡先を交換して八雲は学校を出た。





依乃里も同じくリュックを荷物を詰めて学校を出る準備を進める。






準備をしている最中、早速八雲からメッセージが届いた。






【OKしてくれてありがとう。明日、楽しみにしている。十七時に駅、集合な】







【うん。こっちも誘ってくれてありがとう。また明日ね】