【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

「イベント?」





イベントという単語に反応して依乃里の機嫌が少し良くなる。






この時期に配信者関係のイベントなんてあったっけ?







「イベントと言っても配信者だけのクリスマスパーティーだけどな。お一人様一名まで知人と参加出来るんだ」






「へぇー」





八雲くんと同じクリエイターさんたちが集まるなんて夢のよう。






そんな夢の場所に私みたいな普通の高校が行けるなんて…!





ん?てことは、クリスマスは八雲くんと過ごすってこと?





なんか複雑な気持ち……。





「イベントには引退した配信者もいるし、料理も豪華だ。俺とクリスマスを過ごしたくないなら断ってもいい。これは最後のチャンスだと思ってるし」






「最後って…?」





もしかして八雲くん引退?





八雲の表情は真剣そのもの。依乃里はそんな八雲を不安そうに見つめると深呼吸をし始めた。





吐き終わると八雲は覚悟を決めて自分の胸の内を伝える。





「男としてのけじめだ。もし、このデートで俺を好きなってくれた時は俺と、付き合ってほしい」