【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

「一度ちゃんと話してみたくてね。…すまなかった」




いきなりの謝罪に驚く昴だったが、その言葉には裏があるんじゃないかと思うすぐに冷静になる。






「何がだ?」






「先輩と依乃里を離してしまったことだよ。依乃里が気にしてた」






あぁ、この前のことか。





謝れてもどう返せばいいのか。東くんの言葉もあながち間違っていなかったんだから。






「俺は別に気にしていない。謝るなら、榛名ちゃんにしろ。俺より彼女の方が傷ついているだろ」






言葉の裏は無さそうだな。東くんは嘘を言う男ではない。





彼の目がそう語っている。






「そうだな」






食べ終わった八雲は皿が乗ったおぼんを返却口に持って行った後、再び昴の前に座った。






「まだ何か?」






「先輩は依乃里のこと好きなのか?」






「ぶっ...!ゴホゴホッ!なんだ急に」





詰まりかけていたカレーをなんとか飲み込んで流すように水を飲んで落ち着くがその様子はまだ苦しそうだ。





死ぬかと思った……。






「図星か。てか先輩、隠す気ないでしょ?」





なんなんだコイツは。榛名ちゃんのことは別に隠しているつもりは無い。






聞かれる機会もなかったから言わなかっただけだ。






「キミは一体、何を言って……」






「一応確認しておこうと思って。告白しないの?」