【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

依乃里が配信に夢中になっていると家のインターホンが鳴った。





両親は仕事で家には依乃里しかいないのでインターホンのカメラを確認してからドアを開けることにした。





確認してみると、門の前には昴の姿が。






「昴先輩!?どうしたんですか?まだ学校じゃ…」





「早退したって聞いたからお見舞いに。おじさん心配してたよ」






実は依乃里の父と昴の父は同じ職場の同僚。プライベートでも仲が良いらしい。







依乃里が昴のことを知ったのは高校に入学する前。父から昴のことを聞いていた依乃里。







どんな人か想像しながら入学式を過していたが貧血になってしまった。






その時、昴に助けられて初めて顔を知ることができた。






「榛名ちゃんの好きなアイスクレープ買ってきたよ。冷凍庫に入れとくね」





「やったー!あ…」





「危ない…!大丈夫?」





一瞬目眩がして倒れそうになったのを昴が支えて、ゆっくりと立ち上がらせる。






「大丈夫です。少しクラっとしただけなので」