【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

依乃里が笑顔になって、自分はもう必要ないと思った昴は枠を持って病室を出ようとした。





すると、依乃里の母が二人の写真を撮りたいと言って引き止めた。






『依乃里、昴くん。撮るわよ』





その時の写真はプリントアウトしてから部屋の奥にしまわれていて、いつの間にか忘れられていった。






「それ以来会えなくなったけど、『動画』って単語だけは頭に残っていてそれからママとパパ、お医者さんに頼んで配信サイトを観れるようにしてもらったんだ。それから私の世界は配信の世界に広がっていった。それは退院してからも」