【完】溺愛体質の彼は私に好きと言わせてくれない

怒りが積もる昴を必死に依乃里は抑えた。





昴は怒りを少し抑えて腕と足を組んで明星のヴァーチャルキャラを睨みつけた。





『そんな奴だったけど俺はあの日、どうしてあの人が自分から告白しないでいたのか、その理由が分かったんだ…』






『その理由って?てか、両想いだったんだ』






八雲くんあまり人前で話さないで…!恥ずかしすぎて耐えられないよ…。





暑くなってきた依乃里は手をパタパタさせて顔の火照りを冷ます。





『まぁな。その理由はその子を大事に出来るか不安で仕方なかったんだと思う。俺もそれが分かったのは振られてからだったけどな。好きだからこそ大事にしたいし、傷つけたくない。大切に想っているから一歩を踏み出すのが難しいんだって』





そうか、だから昴さんはあの日、私が告白した時にあんなことを言ったんだ。





そんなに大切にされていることを知らないで私はずっと避けたり当たったりして…。






もっと深く考えれば理解できたことだったのに。もう後悔してもしょうがないか。






全て受け止めてこれからに向き合わなくちゃ…!そのためには今の気持ちを昴さんに伝えるところから始めよう。





ちらっと昴の方を見た依乃里。それに気づいた昴も依乃里の方を見た。